レベル4

ちょうど、この日記は2か月前の還流で終わっています。
相棒が、ちょっと良く分からない方向へ向かいつつあることの不安がかかれています。
その不安が的中したわけではなく、そのあとの相棒はいつもどおりになったような気がしました。
若干伊丹が失態を繰り返すシーンが、描かれ続けまさかの相棒説もでましたね。
それは、今でも消えてないと思うし、それはそれでおもしろいかも、と思います。
思いますが、今日はレベル4の話や、今後の話をかくのはやめます。
今日は、私の大好きな、大好きだった、薫ちゃんへの思いを書くことにします。
ちょっと、寺脇さんも入るかもだけど。

相棒のSEASON1で、私の好きな寺脇さんが刑事をやることをしって、相棒をみはじめました。
私は決していいファンではなく、何度となくその割り切れないほど、重い展開につぶされて、
すべてのシーズンを見切ったことはありません。
でも、薫ちゃんはずっと好きでした。ってか、嫌いな人なんているか?
右京さんには時としてついていけないけど、等身大に私たちと同じように隣でやきもきしてくれる
薫ちゃんがいるから、はじめて私は相棒を見続けることができるのだと思う。
それは、たぶんたまきさんにもできないポジションなのだと思う。
正義が全てを凌駕する右京さんに、薫ちゃんは情を与えたのだ。
逮捕ではなく自主を。時には真実ではなく、優しい嘘を。
そして、薫ちゃんは、右京さんから決して揺らいではいけない真実を体に叩き込まれた。
美談で終わって、すべてがこのまま幸せかもしれないところに、真実をつげにいく。
覚悟を薫ちゃんは何度も体験してきた。
私はそれを見ながら、何度もやりきれない気分を味わってきた。
自分には決してできない、できない重い決断を何度も見てきた。
それが正しいのか、まちがっているんか、いつも自問自答させられた。
こんなドラマは嫌だ、と叫びたくもなった。
でも、戻ってこれるのはやっぱりそこに薫ちゃんがいたからなのではないかな、って思う。
薫ちゃんの情が、私に戻ってくる場所を用意してくれていたのだと。

薫ちゃん、そんな薫ちゃんの情が、薫ちゃんを警視庁を去らせ、遠い異国に連れて行ってしまうんだね。
美和子まで連れて行ってしまうんだね。
いや、でも連れて行ってくれていいんだ。もう離れ離れの二人は見たくないもの。
美和子を見れば、薫ちゃんを思い出すしね。
あぁ、でも、きっと伊丹を見ても薫ちゃんを思うだろうし、
花の里のシーンを見ては、横に薫ちゃんも美和子もいないことを嘆くだろう。
何より、右京さんの横にフライトジャケットが見えないたびに泣くだろう。
あなたは、遠い異国で生きているのだけれど、でも私たちの前に姿を現れることはもうなかなかないだろう。
あるとは信じるけど、きっとないだろう。ないと思っていたほうが気持ちは楽だ。

薫ちゃんが教える正義は、右京さんと一緒にいて培われた正義。
薫ちゃんの正義に、右京さんのゆるぎなさと、強さと、きっと右京さんにはある残酷さがちょっと欠けた
正義。
不正だらけの国で、食料もままならない国で、薫ちゃんはそこでこそ教える正義。
右京さんがこの日本という国で、一人で毅然と正し続け、存在し続ける正義を、
あなたは遠い異国で子供に教えるのだね。
友の遺志なんて、そんなものではないと思う。
あの国に行って、あの土地に立って、子供たちを前にして、感じたのは薫ちゃんなんだから。

きっと私は笑って送ってあげなければいけないのだろう。
真実をつきつめるよりも、情で相手を包んであげるほうが薫ちゃんにあっているのだと思って。
相棒の世界で、薫ちゃんは死んでいるわけでもないし、元気にやっているのだもの。
殉職っていう心配もしちゃったけど、よけいなお世話でした。
生きているんだもの、そして、何より薫ちゃんはそれで幸せなのだもの。

でも、そういう結末でよかったのだと思いながら、やっぱり割り切れないのだよ。
薫ちゃんは永遠にそこにいてくれなければ、いけないんだって思うんだもの。
相棒の世界は薫ちゃんと右京さんの世界なんだから。そして、そこにみんなが集っているのだから。
それがなくて、どうしてそれが相棒の世界だって言えるんだろう。
その世界を、創造している神をもうらむよ。
うらむけど、見事だとも思うよ。
でも、やっぱり神をうらむな。その世界を描き、映像に切り取る神をうらむ。
うらまずにはいられようか、だって私は人間なんだから。

・・・・しいていうなら、ドリカムの「またね」みたいな気分。
今すぐに、カラオケボックスに飛び込んで、大きな声で歌いたい。

そっか、やっぱいくんだ。もう決めたんだ。
またね、またね、ぜったいまたね。

あの歌そのまま、私の歌ではないけれど、薫ちゃんに歌うよ。
またね、薫ちゃん、ぜったいまたね。
あの世界では薫ちゃんが決め、こちらの世界では、神が決めたもうた旅立ち。
いくんだね、いや、いってしまったんだね、薫ちゃん。
春の米沢さんの映画ででてきたら、やっぱりまた今日みたいに恨み再燃しちゃうんだろうな。
右京さんみたいに、ぐっと大人になって
「元気でいってきてください。」
なんて、いえないよ。
いつ、おかえりなさいっていわせてくれるの?と神の胸倉つかんでたたきつけたい子供みたいな気分。

薫ちゃんがいなくても、私は相棒を一人で見られる強さを、もう持っていると思いますか、薫ちゃん。
薫ちゃんのいない世界で、右京さんの正義を見守る強さが持てますか?


・・・・何度書いても、時は止まらないし、引き返すこともできない。
もう、動きだしてしまった。
だから、この文章をいつまで書いていていいのか分からないんだけど、
これを書きやめた時が、本当のお別れのような気がして、すごく・・・つらいんだよ。
でも、永遠に書き続けることはできないね。


うん、薫ちゃん。
気をつけて、元気で、遠い国で笑顔で正義を、子供たちに教えてください。
正義は輝いているからこそ、人を守れるけど、時は傷つけることもあるって知っている薫ちゃんから。
またね、薫ちゃん。

そして、寺脇さん。
寺脇さん大好きなのは、変わらないです。D×Dで出会った日から、ずっと好きです。
王様のブランチにでていらしたときも、舞台の上でも、
三谷さんの映画で、鼻が高くなっていても。
私にとって大好きな俳優さんであることは変わらないです。
亀山薫を、ありがとう。本当にありがとう。
神が作りたもうた亀山薫に、命を与えてくれて、私に出会わせてくれてありがとう。
国立競技場で、目の前で拝見できて幸せでした。
本当にありがとうございました。
これからもご活躍を心から、お祈りしています。