エースの願い

うん、ヒルカワに感謝しているのですよ。もっと正確に言えば、ヒルカワをあそこまで描いた長谷川圭一さんにね。


昭和シリーズはどうかはわかりませんが、 あそこまで露骨にウルトラマンを罵倒した人間はいないと思う。
「化け物!」
ですよ。
しかも、大体今までの悪役でもあそこまでやらないだろう!っていうぐらい、人間の負を全てかぶせられていて。
まず八つ当たりして、殴る蹴るして睨み返されると
「な・・なんだよ・・GUYSが一般市民にそんなことしていいのか!」
とか開き直るし。問答無用で銃は撃つし、ミライに心配されれば、件の
「化け物!」
だし。現実に帰ってきたとたん、感謝もせず
「このまま黙っていると思うなよ!」
とかいって正体を世間に公表してやる!という悪道っぷり。
それが予告編の、あの批判につながるわけですよね。


私、それがうれしいのです。ヒルカワに感謝したいところは、そこ!
卒論で「人間の光と悪」という章を書いたんだけど、 今度そこをぐぐっと絞って書いてみようと思っている。
攻殻S.A.Cのクゼいわく「低きに流れる」大衆の愚かさと、カリスマの関係とか、そういうのを書いてみたい。
大体ウルトラシリーズって、個々の人には優しいけど、大衆にはすっごく冷たいんですよね、描き方。
マスコミの操作に踊らされる、すぐにあきらめる、強い方にすぐ宗旨替えする・・とかね。
あれだけ、人間は善の部分が多い!と見せているのに不思議だ。
でも、そこにくるエースのセリフ。
「優しさを失わないで欲しい。(中略)たとえ何百回裏切られようとも・・・。」


ヤプール、マイナスエネルギー、人の心の闇、カオスヘッダー、ザギ。
心があるからこそ生まれてくる敵。「共存しなくてはならない敵。」
書いてみたいのは、そこなのです。


今日、励まされたような気がしました。
「がんばって書けよ!」って。
昨日書いた、妙なプライドも大事にしつつ、私は私の道を行き、それで書く!