お前にだけは楽譜を売りたくなかった。

私が丹精こめて棚作りをしてきた(丹精の使い方が違うか・・・)
楽譜を今日は汚された気がした。
すごく傷ついてしまった。
恐らく、その女は(お客様だがあえてこう呼ばせてもらう)
何とも思わずやったことなんだろう。
私が見かけたとき、その女は子供向けの楽譜を見ていた。
平台の上に適当に候補を並べておくのは、理解できた。
なので、横を通って雑誌の整理をしていた。
ふと鏡越しに見えたその光景。
女は1冊に決めたらしかった。立ち上がって、そして・・・・・・
無造作に楽譜からスリップを抜き取ると、その場に投げ捨ててレジに向かったのだった。


私の心から流れた血をあなたは見えなくてよかったよね。
本当にいますぐ追いかけて
「あなたには売れません!」
とか叫びたかったぐらい。
・・・・・平台は抜き出された楽譜でぐちゃぐちゃでした。
その上に、ぽつんとスリップが落ちていました。
拾い上げて、スリップはお金になるのでポケットにしまいました。
悔しかったです。本当に悔しかった。
人は無造作に、人を傷つける事ができるって、思い知らされました。