クロノス by キャラメルボックス

ネタバレ防止!これから見る人は読んじゃだめ!絶対だめ!
「吹原和彦」が中心のおはなし。
私が見たキャラメルの中で、唯一・・そうだな、救いがないといってもいいかもしれない。
もちろん、そういう話も上演しているんですが。
ハートフルなお話が多いんです。


よくもわるくも「吹原和彦」のお話です。
珍しく、あまりサイドのキャストがたっていません。
しいていえば、実際にご夫婦の細見大輔さんと前田綾さんが恋人⇒夫婦⇒離婚をして、
「私達離婚したんです」
という言葉に、館内がどよめいた事ぐらいかもしれません。
あ、キャラとは関係ないかな。


和彦は、来美子を救いたい。救いたいために、
時空を超えて物質移動装置「クロノス・ジョウンダー」を使う。
過去に行けば、行くほど遠くの未来へ飛ばされてしまう。
それなのに。
たとえ、体がボロボロになっても行く。
何度も邪魔が入って、何度も滞在時間が時間が来て、また遠くの未来へ。
あせらずとも彼女は救えるのに、すぐにでもと、何度も装置を探しては過去へ行く。


話としては、感動しなくちゃいけないんです。
でも、今日は・・・ちょこっとしか感動できなかったんです。
それは・・たぶん、私が今日すごく疲れていたから。
一番感動するところで、私はなんと心中つっこんでしまった。
「待つなよ!」


その一言で、感動は遠い彼方へ。
でも、ちょっとだけ、
もう二度と会えないのに、80歳を過ぎた妹にも会わず過去にまた旅立つ時。
そこに、なぜか涙がでました。
だって、西暦6000年ですよ。もう、だって・・・だって会えないのに。
なんか、今なかなか言葉にできないんだけど・・・。
そこで泣けたんです。来美子を助けようとする気持ちよりも、
妹には会えませんと笑うほうが、なんか・・何倍もジンときました。


ラストは来美子を無事救えて終わりました。
でも、その後すぐに飛ばされてしまうんです、それを私はわかっている。
だから、素直にそれがいいのかわからなかった。
最後のアンケートにこう書いたんです。
「この人生は幸福なのか、サイコーに不幸なのか・・。」
どうなんでしょうか。
そこまでかける、人生。


後で、細かい事まで考えたら、なんだかおかしくなってしまうような気がしました。
ドラえもんのタイムマシンと一緒です。
うん・・・なんていうのかな・・・。
時を遡る事は、理論的にはできても
きっとドラえもん見たく夢のようにはできないのかもしれないね。
バランスを崩せば、ゆがみは生じるものだから。


残り2部も上演するそうです。楽しみです。
どんな「幸福か、サイコーに不幸な人生」が
待っているんでしょうか。